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2011/7/27

企業情報

―利益率見通し引き上げ―

この記事の要約

スイスの製薬大手Roche(バーゼル)は21日の決算発表で、2011年12月通期の利益見通しを上方修正した。昨年秋に開始したコスト削減プログラムが順調に進んでいるためで、1株当たりのコアの利益率(各国現地通貨ベース)を従 […]

スイスの製薬大手Roche(バーゼル)は21日の決算発表で、2011年12月通期の利益見通しを上方修正した。昨年秋に開始したコスト削減プログラムが順調に進んでいるためで、1株当たりのコアの利益率(各国現地通貨ベース)を従来予測の1ケタ台後半から約10%へと引き上げた。

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同社は昨年11月、全世界の従業員(8万2,000人)の6%に当たる4,800人を削減する方針を打ち出した。欧米諸国を中心に医療コスト削減の動きが高まっているほか、新薬の特許が相次いで切れることに対応する狙いで、2011~12年の2年間を通して社員を整理していくとしていた。決算報告でゼヴェリン・シュヴァン社長が明らかにしたところによると、6月末の時点ですでに3,000人の削減が終了したという。

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同日発表した2011年6月中間期決算の売上高は前年同期比12%減の216億7,100万スイスフランへと落ち込んだ。各国の医療費削減とスイスフラン高が影響。為替の影響を除いた各国の現地通貨ベースでは横ばいを保った。

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コアの営業利益は10%減の82億5,100万フランに後退したものの、現地通貨ベースでは5%増加。純利益(52億5,900万ユーロ)もそれぞれマイナス5%、プラス10%となった。

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