高速道路パーキングエリアサービス大手のTank & Rast(ボン)が2013年から石油事業に参入する。同社のカールハインツ・ロルフェス最高経営責任者(CEO)が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙のインタビューで明らかにした。
\同社は2012年末まで石油会社から石油の供給を受けることを契約で取り決めている。翌年からはこの縛りがなくなるため、燃料を自ら調達し、自社系列のガソリンスタンドなどに供給していく。
\同社長また、欧州連合(EU)の東方拡大によりトラックの交通量が増えたことを受け、一般道路沿いのパーキングエリアを現在の2カ所から今後5年で30~50カ所に拡大することも明らかにした。売上高に占める同事業の割合を数年以内に10~20%に引き上げる計画だ。
\パーキングエリア内の店舗は今後2、3年でフランチャイズ方式に切り替える方針。これに対しては、店舗側からコストと利益が釣り合わないとの不満が出ている。
\同社の昨年の売上高は2億7,900万ユーロ、営業利益(EBITDAベース)は1億9,600万ユーロだった。今後5年間は売上高とEBITDAがそれぞれ年5~10%増加する見通しという。
\Tank & Rastは元国営会社で、英投資会社のTerra Firma Capital Partnersが2004年に買収した。国内にある高速道路パーキングエリアの90%超を所有する。2009年度末時点の有利子債務が約21億ユーロに上るなど、経営状態は悪い。
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