欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/10/19

経済産業情報

公的健保2組合が合併

この記事の要約

公的健保3位のDAK(ハンブルク)と16位のBKK Gesundheit(フランクフルト、以下BKK)は11日、2012年1月に合併することで合意したと発表した。新健保名はDAK Gesundheitで、事務局はハンブル […]

公的健保3位のDAK(ハンブルク)と16位のBKK Gesundheit(フランクフルト、以下BKK)は11日、2012年1月に合併することで合意したと発表した。新健保名はDAK Gesundheitで、事務局はハンブルクに置く。合併後の加入者数(被扶養者込み)は660万人で、トップのBarmer GEK(同860万人)、2位のTechniker(同760万人)との差は大幅に縮まる。

\

『南ドイツ新聞』によると、DAKとBKKは2010年、保険料収入不足で財務がひっ迫し月8ユーロの追加徴収に踏み切ったが、負担増を嫌った加入者が他の健保に大量流出したため、さらに厳しい状況に追い込まれた。これを受け両組合は合併の方向で話し合いを進めたものの、財務が悪化した2組合の統合は共倒れにつながりかねないとして、交渉を間もなく打ち切った。

\

合併の機運が再び高まったのは今年に入ってからだ。保険料引き上げと景気回復の効果で収入が増加し財務は大きく改善。DAKのレプシャー理事長によると、DAKは今年、2億7,000万~3億ユーロの黒字を確保する。BKKも黒字転換を果たす見通しという。

\

BKKは企業別健康保険組合で、DAKに比べ加入者の平均年齢が10歳低い。また、法人客(企業)を対象に事業を行っており、DAKにないノウハウを蓄積している。レプシャー会長は「BKKとの合併はDAKにとってメリットが大きい」と期待を示した。

\