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2011/11/2

ゲシェフトフューラーの豆知識

免停の運転手は即時解雇可

この記事の要約

飲酒運転や運転事故で免停になったとの話を聞くことがある。車で通勤している人には大きな問題だろう。だが、仕事で車を使わねばならない被用者の場合は深刻さの度合いが極めて大きい。ここではヘッセン州労働裁判所が7月に下した判決( […]

飲酒運転や運転事故で免停になったとの話を聞くことがある。車で通勤している人には大きな問題だろう。だが、仕事で車を使わねばならない被用者の場合は深刻さの度合いが極めて大きい。ここではヘッセン州労働裁判所が7月に下した判決(訴訟番号:10 Sa 245/11)に即してこの問題をお伝えする。

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裁判を起こしたのは被告企業に運転手として雇われていた社員。同社員は2010年6月上旬、プライベートで運転していた際に警察の取り締まりに遭遇。飲酒検査で血中アルコール濃度が1.36パーミル(酩酊)と高かったため、免許停止となった。雇用主はこれを受け、解雇予告期間付の通常解雇を通告。原告はその撤回を求めて提訴した。

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第1審のカッセル労働裁判所は原告の訴えを棄却、第2審のヘッセン州労裁も同様の判決を下した。判決理由で裁判官は、運転手が免停になれば労働契約で定められた業務を遂行できなくなると指摘。雇用主は即時解雇することも可能だとの判断を示した。

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