ドイツ化学工業会(VCI)が3日発表した独業界(製薬を含む)の2011年第3四半期の生産高は前期比2.0%減となり、2四半期連続で後退した。景気の先行き不透明感を受け川下産業に発注抑制の動きが広がっているためで、売上高も同1.0%落ち込んだ。VCIのクラウス・エンゲル会長は「顧客産業は好受注を保っている」と指摘。川下の在庫調整に一服感が出れば需要は盛り返すとの見方を示した。
\化学原料の価格がやや低下したことを受けて川下企業は化学製品の価格が今後、低下すると予想。発注を控えている。このため、化学製品の生産者価格は前期比の上昇幅が0.4%にとどまり、工場稼働率は前期の86.4%から84.0%へと低下した。
\業界売上高は445億ユーロ。国内は1.5%減の176億ユーロ、国外は0.5%減の269億ユーロだった。前年同期比の売上変動率は全体が+6.5%、国内が+5.5%、国外が+7.5%。
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