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2011/12/14

経済産業情報

健康産業の景況感に陰り

この記事の要約

独商工会議所連合会(DIHK)はこのほど、製薬、医療・社会サービスなどの健康関連企業を対象に実施した秋季景況感アンケート調査の結果を発表した。それによると、事業の現状に関する業況判断指数(DI)は33で、前の期(夏季)に […]

独商工会議所連合会(DIHK)はこのほど、製薬、医療・社会サービスなどの健康関連企業を対象に実施した秋季景況感アンケート調査の結果を発表した。それによると、事業の現状に関する業況判断指数(DI)は33で、前の期(夏季)に比べ7ポイント減少した。医用生体工学と健康用品流通業界で業績が悪化する企業が増えたことで全体が押し下げられた格好。ただ、業界を取り巻く環境は依然として良好で、景況感は高水準を保っている。

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今後の見通しに対するDIは、ユーロ危機や世界経済の減速による先行き不透明感から12ポイント減の11に悪化した。特に落ち込みが目立つのは医用生体工学業界で、27ポイント減の14に急落。また、健康用製品流通業界では1からマイナス23へと転落した。

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輸出の見通しでは、製薬業界が46から34に、医用生体工学も61から43にそれぞれ後退した。

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雇用の見通しに関する指数は12から17に上昇した。製薬、医療・社会サービス業界で増員を計画している企業が多い。

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*業況判断指数

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景気が良いと感じている企業の割合から悪いと感じている企業の割合を引いたもの。ディフュージョンインデックス(DI)ともいう。すべての企業が「良い」と回答した場合は100に、「良い」と「悪い」の回答が同数だった場合はゼロになる。この指数がプラスの値をとれば「景気が上向いている」、マイナスの値をとれば「景気が悪化している」と判断される。

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