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2011/12/21

経済産業情報

スマートフォンをポイントカードに

この記事の要約

スマートフォンを従来のポイント・スタンプカードに代わるマーケティングツールとして活用する動きがドイツでも高まっている。Royalty Partnerが運営するポイントカード「Payback」では、eCouponと呼ばれる […]

スマートフォンを従来のポイント・スタンプカードに代わるマーケティングツールとして活用する動きがドイツでも高まっている。Royalty Partnerが運営するポイントカード「Payback」では、eCouponと呼ばれるモバイルクーポンでポイント倍付けサービスを提供。コーヒーチェーン店Coffee Fellowsはミュンヘン市のスタートアップ企業Contiguaが開発したスタンプアプリ「10stamps」の導入に向けた準備を進めている。12日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が報じた。

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ポイント・スタンプカードは既存顧客のつなぎとめに有効なマーケティング手法だが、持ち歩かないとサービスを利用できない難点がある。また◇何枚もカードを作ると財布がかさばる◇カードをたまたま持っていなかった顧客が予定外に買い物に立ち寄った際にポイントサービスを受けられない◇「カードを家に忘れてきてポイントがためられないため、いつもの店で買うメリットがない」と考えて競合店に流れる◇スタンプ以外に来店・利用の履歴が残らない場合、カードを紛失するとこれまでにためたポイントが無効になる――などの問題もある。

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こうした背景から、携帯端末にポイント・スタンプカードの機能を持たせるニーズが高まり始めている。顧客の側にはスマートフォンを持ち歩くだけで全ての店で使える手軽さがあり、企業側にも顧客の来店時間や利用したサービスを記録・分析しマーケティングに活かせるメリットがある。

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10stampsでは、ユーザーが会計時にアプリを起動して専用端末に表示されたQRコードをケータイカメラで取り込むだけでスタンプを集めることができる。集めたスタンプは店ごとに自動的に振り分けられるため、ユーザーが行く先々で設定を変えるといった手間は不要だ。Coffee Fellow以外では回転ずしチェーンのSushi Circleが近日中にサービスを開始する。

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