ドイツ連邦経済技術省(BMWi)がこのほど発表した軍事輸出に関する報告書によると、2010年に政府が認可した兵器および軍需関連品(個別認可)の輸出件数は1万6,145件で、前年に比べ57件減少した。認可額も2億8,900万ユーロ減って47億5,400万ユーロとなっている。仕向先別の認可額はEU域内が23億1,500万ユーロ、EUを除くNATO加盟国およびそれに類する国(NATO加盟国とオーストラリア、ニュージーランド、日本、スイス)が10億5,600万ユーロ、「その他の国」が13億8,300万ユーロだった。
\実際に輸出された兵器(武器輸出法で規定されている種類に限る)の総額は21億1,890万ユーロで、前年のほぼ1.6倍に拡大した。ギリシャ、ポルトガルへの戦艦納入の効果で額が大きく押し上げられた格好。輸出元別では政府(外国駐留の連邦軍向け)が4,300万ユーロ、民間企業が20億7,590万ユーロだった。
\民間企業から「その他の国」への輸出高は前年の2.5倍の4億5,300万ユーロだった。最も多かったのはシンガポール(1億6,950万ユーロ)で、これにパキスタン(6,500万ユーロ)が続く。
\米国議会図書館議会調査局(CRS)が実施した国際比較によると、10年の世界の兵器輸出額は350億米ドルだった。トップは米国(122億米ドル)、2位はロシア(48億米ドル)。ドイツは26億米ドルで3位につけた。
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