ドイツのフィットネスクラブ業界が好調だ。コンサルティング大手デロイトとドイツスポーツスタジオ連合会(DSSV)の共同調査によると、フィットネスクラブの2010年の会員数は前年比7.9%増の705万人、施設数(店舗面積200平方メートル以上)は160軒増の6,050軒に拡大した。ただ、会員数が人口の約8%と米国の半分程度にとどまっているほか、業者間の競争も激化しており、施設運営者は新たなコンセプトやイメージチェンジなど、顧客を引き付ける取り組みを迫られている。5日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が報じた。
\McFitは1997年の創立以来、低価格を武器に成長を続けている。会員数10万人で国内最大、施設数は131軒で同2位(11年6月末時点)につける。同社のライナー・シャラー社長によると、フィットネスクラブ業界は過去15年間、新規競合の参入といった大きな変動はなかったものの、業者間の競争が激化したため同社は単なるディスカウント路線から、「総合的なサービスを低料金で」提供するクラブへの転換に乗り出した。今後は、スクリーンに映し出されたインストラクターの指示に合わせて体を動かすスクリーン・フィットネストレーニングのコースを全店に導入していく。
\国外からの参入も競争を加速させそうだ。スイス小売大手Migrosは13年からドイツで高級フィットネスクラブ「Migros Elements」を開業する。当初はミュンヘン、フランクフルトなど8都市に出店し、中期的には国内50カ所に拡大する計画だ。
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