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2012/1/11

経済産業情報

鶏肉の半数で耐性菌検出=環境保護団体

この記事の要約

環境・自然保護連盟(Bund)は9日、ドイツ国内のスーパーで販売されている鶏肉の半数から薬剤耐性菌が検出されたと発表した。家畜業者が抗生物質を混ぜた飼料を家禽に与えていることが原因とみられる。Bundはそうした製品を販売 […]

環境・自然保護連盟(Bund)は9日、ドイツ国内のスーパーで販売されている鶏肉の半数から薬剤耐性菌が検出されたと発表した。家畜業者が抗生物質を混ぜた飼料を家禽に与えていることが原因とみられる。Bundはそうした製品を販売しないよう小売業者に呼びかけるとともに、イルゼ・アイグナー連邦農業相に対し抜本対策を要求した。

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Bundはベルリン、ハンブルク、ケルン、ニュルンベルクおよびシュツットガルト地区のスーパーで鶏肉を20検体購入して、検査を実施。この結果、耐性菌の一種であるESBL産生菌とMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)がそれぞれ10検体、2検体から検出された。製造元はWiesenhofとSprehe、Stolleの3社。

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ノルトライン・ヴェストファーレン州消費者保護省が昨年2~6月に実施した調査では、州内の家畜の96.4%が抗生物質を投与されていることが分かった。抵抗力の落ちた患者が耐性菌に感染すると最悪の場合、死亡することもあり、オランダやデンマークでは家畜への投与が規制されている。

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