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2012/2/8

総合 - ドイツ経済ニュース

銀行業界にカルテル容疑、スイス当局が国内外の12行を対象に捜査

この記事の要約

スイスの独禁当局COMCOは3日、国際的な大手銀行12行が違法なカルテルを結んでいた容疑で捜査を開始したと発表した。銀行間取引金利と金融派生商品(デリバティブ)取引の分野で違法な取り決めをしていた疑いがあるという。捜査対 […]

スイスの独禁当局COMCOは3日、国際的な大手銀行12行が違法なカルテルを結んでいた容疑で捜査を開始したと発表した。銀行間取引金利と金融派生商品(デリバティブ)取引の分野で違法な取り決めをしていた疑いがあるという。捜査対象となっているのはスイス銀UBS、クレディ・スイスのほか、ドイツ銀行、シティグループ、HSBC、JPモルガン・チェース、ラボバンク、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド、ソシエテ・ジェネラル、三菱東京UFJ銀行、みずほフィナンシャル・グループ、三井住友銀行。

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COMCOによると、12行はロンドン銀行間取引金利(LIBOR)と東京銀行間取引金利(TIBOR)で金利を操作していたほか、デリバティブのスプレッド取引でも違法な取り決めを行い、不当な利益を得ていた疑いがある。

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銀行間取引金利は算定銀行(Panelbank)に指定された複数の大手金融機関が報告する実勢金利にもとづいて毎日、決定される。このため算定銀行がカルテルを結び実勢よりも低い金利を報告すれば、銀行間取引金利を低く抑えることができる。

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捜査は内部通報を受けて開始された。同様の捜査は米証券取引委員会(SEC)や欧州連合(EU)の欧州委員会も進めており、COMCOは両当局と情報交換していることを明らかにした。

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