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2012/2/8

経済産業情報

スイスの資源大手2社が合併へ

この記事の要約

スイスの大手資源商社グレンコアと鉱山大手エクストラータは7日、両社の合併計画を発表した。コスト削減が狙い。合併が実現すると売上高2,090億ドルの新会社が誕生し、世界4位の鉱山資源会社が誕生する。グレンコアはエクストラー […]

スイスの大手資源商社グレンコアと鉱山大手エクストラータは7日、両社の合併計画を発表した。コスト削減が狙い。合併が実現すると売上高2,090億ドルの新会社が誕生し、世界4位の鉱山資源会社が誕生する。グレンコアはエクストラータに35%出資しており、以前から合併の機会をうかがっていた。

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合併はグレンコアがエクストラータを買収する形で実現。エクストラータの株主に対し同1株をグレンコアの新株2.8株と交換することを提案する。これは合併交渉の事実が明らかになる前の日(1日)のエクストラータの終値を15.2%上回る水準で、総額は410億ドルに上る。エクストラータ株主は新会社の資本の45%を保有する。

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資源業界では環境規制の強化を背景に鉱山開発コストが上昇しており、近年はコスト削減に向けて再編の機運が高まっている。2008年には英豪資源大手BHPビリトンが同業リオ・ティントの買収を試みた。グレンコアとエクストラータは合併のシナジー効果が年7億ドル以上に達すると見込んでいる。

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両社の合併が実現すると、資源開発と販売の両分野で事業を展開する資源メジャーが誕生する。価格交渉力が強まるのは確実で、川下産業には警戒感が広がりそうだ。

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