ドイツ政府は8日、カザフスタン政府との間で資源、産業、技術分野にまたがるパートナーシップ協定を締結した。カザフスタンの近代化を支援する見返りとして産業界が必要とする希土類などの天然資源を確保する。ドイツは昨年10月にもモンゴルと資源協定を結んでおり、今回の協定は2件目。
\カザフスタンには原油、天然ガス、石炭、ウランなどの燃料資源のほか、希土類が大量に埋蔵されている。今回の協定はこれらの資源にドイツ企業がアクセスするための政治的な枠組みとなるもので、フィリップ・レスラー独経済相は資源の安定確保に寄与するものだと意義を強調した。
\ただ、カザフスタンは野党弾圧などの人権侵害で国際的に問題となっており、人権団体や欧州安全保障協力機構(OSCE)の現地オブザーバーは今回の協定を批判した。石油労働者が実施したストライキの鎮圧で昨年12月に17人が殺害されたことを特に問題視している。
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