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2012/2/22

経済産業情報

エアバスA380、アルミリベットにも問題

この記事の要約

主翼に亀裂が発生したことを受けて欧州航空安全局(EASA)から全機の点検を勧告されたエアバスの「A380」型機で、新たな問題が見つかった。『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙などの報道によると、EASAは […]

主翼に亀裂が発生したことを受けて欧州航空安全局(EASA)から全機の点検を勧告されたエアバスの「A380」型機で、新たな問題が見つかった。『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙などの報道によると、EASAは同機の機首先端部分に使われているリベットが十分な強度を備えていないとして、交換を勧告する方針だ。EASAの出す改善命令は年数百件にも及び、珍しくないものの、航空会社や航空機メーカーにとってはイメージダウンにつながりかねず、安全性のアピールに必死だ。

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新たに問題となったのはA380の機首先端部分に使われているアルミリベット6本。ブルームバーグ通信によると、同アルミリベットは、現実に想定される最も過酷な条件に耐えうる十分な強度を備えておらず、EASAの安全基準を満たしていないことが発覚した。飛行中に急激な気圧の変化などにさらされると最悪の場合、レドーム(レーダーを保護するカバー)が外れる恐れがあるという。このためEASAは、アルミよりも強度の高いチタン製への交換を命令する方向で準備を進めている。

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A380を保有する航空会社は、今後8カ月以内にリベットの交換を実施すればよい。エアバスの担当者は、作業は3時間ほどで終了するとしたうえで、主翼の亀裂とは関係がないと指摘。「これまでに飛行中にトラブルがあったことはなく、交換はあくまでも予防的な措置だ」と強調した。

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