インド特許庁は12日、独バイエルに対しがん治療薬「Nexavar」のライセンスを現地の後発医薬品メーカーNatcoに低額で供与することを命じた。特許の供与命令はインド史上初めて。国境なき医師団(MSF)はがん患者1人当たりの薬剤費が現在の月5,500ドルから175ドルへと大幅に低下すると歓迎している。一方、バイエルは法的措置を検討する意向だ。
\同命令が発効すると、NactoはNexavarを製造・販売できるようになる。バイエルに対しては薬剤費の6%をライセンス料として支払えばよいという。
\メディア報道によると、スイスの製薬大手ノバルティスが特許を持つがん治療薬「Glivec/Gleevec」についてもインドの最高裁が今月末に同様の命令を下す可能性がある。MSFは、こうした命令はエイズなど他分野の特許薬についても下される可能性が高いと指摘する。
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