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2012/3/21

経済産業情報

マイルポイントの価値引き下げ、十分な周知期間必要=地裁

この記事の要約

ルフトハンザ航空が今年初からマイレージのポイント価値を引き下げたのは違法として顧客が提訴していた係争で、ケルン地方裁判所は16日、原告の訴えを認める判決を下した。判決理由で裁判官は、顧客への周知期間が1カ月と短かったこと […]

ルフトハンザ航空が今年初からマイレージのポイント価値を引き下げたのは違法として顧客が提訴していた係争で、ケルン地方裁判所は16日、原告の訴えを認める判決を下した。判決理由で裁判官は、顧客への周知期間が1カ月と短かったことを問題視。信義義務に反するとの判断を示した。ルフトハンザは判決文の内容を検討してから控訴するかどうかを決定する。

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同社は年初にマイルポイントの規定を顧客に不利な形で変更した。この結果、例えばドイツ~ニューヨーク間をビジネスクラスで往復するのに必要なポイントは従来の9,000から1万5,000へと増加。原告のケースではそれまでに集めたポイント88万7,000の価値が30%低下した。

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ケルン地裁の裁判官は、マイレージは任意のサービスであるためその条件を航空会社が変更することは可能だと指摘。そのうえで周知期間が1カ月と短く顧客に十分な準備時間を与えなかったことは問題だとして、ルフトハンザには少なくとも4カ月の周知期間を設ける義務があったと言い渡した。

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