炭素繊維大手の独SGL Carbon（ヴィースバーデン）は23日、ポルトガルの炭素繊維前駆体メーカーFisipe（Fibras Sinteticas de Portugal）を買収すると発表した。生産能力を強化する狙い。Fisipeの大株主から株式86％を約2,500万ユーロで譲り受ける。他の株式も公開買い付け（TOB）で取得する意向だ。
\同日発表した2011年12月期決算の最終利益は7,320万ユーロとなり、前期から40.2％増加した。製鉄会社向け黒鉛電極の需要が旺盛で、売上高と営業利益（EBITベース）もそれぞれ11.5％増の15億4,020万ユーロ、28.9％増の1億6,550万ユーロへと拡大。売上高営業利益率は9.3％から10.4％へと上昇した。好決算を受け、経営陣は14年ぶりに復配する方針を打ち出した。
\今期も売り上げと利益が拡大すると予想している。ただ、世界経済の改善を前提としており、下方修正に含みを残した。2012年12月期に売上高営業利益率で12％を達成するとした目標についても実現が1年遅れる可能性があるとしている。
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