インフラ整備予算の拡充を経済界が政府に求めている。独商工会議所連合会(DIHK)のマーティン・ヴァンスレーベン専務理事は、「公共インフラ投資は慢性的に不足しており、維持補修費さえ満足に賄えていない」と批判。野党の社会民主党(SPD)も、予算不足が続きインフラの老朽化が進めば国の安定と繁栄を脅かしかねないと警鐘を鳴らす。21日付『ハンデルスブラット(HB)』紙が報じた。
\欧州連合(EU)・欧州委員会の調べによると、ドイツ政府による公共設備(橋梁、道路、学校など)の純投資(設備投資増加額から減価償却費を控除した額)は10年連続でマイナスとなった。これは公共インフラの資産価値が下落し続けていることを意味する。
\HB紙が欧州委のデータを元に独自に試算したところ、スペインと英国のインフラ資産価値はインフレを加味した実質で過去10年間に2,000億ユーロ拡大。フランスでは同1,150億ユーロ、イタリアでも550億ユーロ増加した。これに対しドイツでは300億ユーロの価値を喪失したという。
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