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2012/4/18

経済産業情報

健康産業の景況感、ほぼ前期並み

この記事の要約

独商工会議所連合会(DIHK)は10日、製薬、医療・社会サービスなどの健康関連企業2万7,000社を対象に実施した春季景況感アンケート調査の結果を発表した。それによると、事業の現状に関する業況判断指数(DI)は32で、前 […]

独商工会議所連合会(DIHK)は10日、製薬、医療・社会サービスなどの健康関連企業2万7,000社を対象に実施した春季景況感アンケート調査の結果を発表した。それによると、事業の現状に関する業況判断指数(DI)は32で、前の期(秋季)に比べ1ポイント減少したものの、業界を取り巻く環境は良好で、景況感は引き続き高水準を保っている。

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関連業界別で最もDIが高かったのは製薬(1ポイント減の43)だった。前回調査で大きく落ち込んだ医用生体工学は4ポイント増の42となり、健康用製品流通も5ポイント増の12に改善した。

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今後の見通しに対するDIは、欧州債務危機や世界経済減速による先行き不透明感を受けて3ポイント減の8へと後退した。見通しが改善したのは製薬(11ポイント増の30)と医用生体工学(2ポイント増の16)。健康用製品流通業界はマイナス21となり、2期連続で「悪化する」が「良くなる」を上回った。

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輸出の見通しでは、製薬業界が34から51、医用生体工学が43から44にそれぞれ上昇した。投資計画に関する指数は製薬と医用生体工学がけん引車となって5ポイント増の18に上昇。一方、雇用の見通しに関する指数は4ポイント減の13ポイントに後退した。

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* 業況判断指数

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景気が良いと感じている企業の割合から悪いと感じている企業の割合を引いた数字。ディフュージョンインデックス(DI)ともいう。すべての企業が「良い」と回答した場合は100に、「良い」と「悪い」の回答が同数だった場合はゼロになる。この指数がプラスの値をとれば「景気が上向いている」、マイナスの値をとれば「景気が悪化している」と判断される。

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