食品大手のNestle(ヴェヴェイ)は23日、製薬大手Pfizerのベビーフード部門を買収すると発表した。新興市場事業を強化する戦略の一環。買収金額は118億5,000ドルで、取引は独禁当局の承認を経て成立する。
\Pfizerのベビーフード部門は新興市場に強く、売上高(2011年21億ドル)に占める同市場の割合は85%に上る。新興諸国では食習慣の欧米化が進んでおり、ベビーフードの需要も急速に高まっている。市場調査会社Euromonitor Internationalによると、世界市場規模は2011年が約410億ドルで、今後は2016年まで年率6%の成長が続くという。
\Nestleのベビーフード部門の売上高は昨年、65億スイスフランに達した。
\同社は売り上げに占める新興国事業の割合を2020年までに現在の約40%から50%へと引き上げる目標を掲げており、昨年は中国の製菓大手・徐福記国際集団(Hsu Fu Chi International)と同飲料大手・銀鷺食品集団(Yinlu Foods)を買収した。
\Pfizerはベビーフード部門の放出方針を昨年、表明した。買収には仏Danoneと米Mead Johnsonも関心を示していた。
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