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2012/5/9

経済産業情報

独高級車メーカー、好調続くも先行きに慎重

この記事の要約

独高級車メーカー3社の2012年1-3月期(第1四半期)決算が3日までに出そろった。3社とも好調に推移しており販売台数と売上高は前年同期を上回ったものの、メルセデス・ベンツ・カーズは減益になるなど生彩にやや欠ける。また、 […]

独高級車メーカー3社の2012年1-3月期(第1四半期)決算が3日までに出そろった。3社とも好調に推移しており販売台数と売上高は前年同期を上回ったものの、メルセデス・ベンツ・カーズは減益になるなど生彩にやや欠ける。また、BMWは営業利益率がわずかに下がるなど、世界的な景気減速の影響がみえ始めている(表参照)。

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メルセデス・ベンツ・カーズ(マイバッハ、スマート含む)の1-3月期販売台数は9%増の50万2,086台に、売上高は8%増の149億3,800万ユーロにそれぞれ拡大した。販売台数の地域別シェアはドイツが18%から19%に、米国が19%から20%に拡大した一方、成長市場の中国は16%から13%に落ち込んだ。

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アウディ(ランボルギーニ含む)の販売台数は39万7,536台(7.4%増)、売上高は123億8,900万ユーロ(17.8%増)、営業利益は14億1,200万ユーロ(26.6%増)で、いずれも第1四半期としては過去最高を記録。高級車3社のなかで唯一、営業利益率が前年同期を上回り、「快走」を続けている。地域別の販売台数は公表していない。

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BMWの乗用車部門はアウディ同様、販売台数、売上高、営業利益で1-3月期の最高を更新。営業利益率ではアウディを上回った。ただ、世界経済の先行き不透明を理由に、2012年通期の営業利益率は第1四半期を下回る8~10%にとどまるとの見通しを示した。

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