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2012/6/13

経済産業情報

独北部の新コンテナ港、9月末に開港延期

この記事の要約

ニーダーザクセン州のマカリスター首相とブレーメン州のベーアンセン首相は5日開催された緊急会合で、ヴィルヘルムスハーフェンに建設中の新コンテナターミナル「ヤーデ・ヴェーザー港(JadeWeser Port:JWP)」の開港 […]

ニーダーザクセン州のマカリスター首相とブレーメン州のベーアンセン首相は5日開催された緊急会合で、ヴィルヘルムスハーフェンに建設中の新コンテナターミナル「ヤーデ・ヴェーザー港(JadeWeser Port:JWP)」の開港を延期することで合意した。港湾岸壁に使用されている鋼矢板(シートパイル)の不具合で修理が必要なことを受けた措置で、開港日を従来予定の8月5日から9月末に変更する。補修作業は7月末までに完了させるとしている。

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JWPの港湾岸壁(全長1,725メートル)で使用されているシートパイルで今年3月、噛み合わせ部分にすき間ができていることが発覚した。調査の結果、これまでにみつかったすき間は225カ所に上り、放置すれば土砂が流出しシートパイルが崩れる恐れがある。JWPに出資するニーダーザクセンとブレーメン州は、港湾岸壁のうち1,000メートルの区間を今年8月5日に部分開港し、1年後に全面開港するという当初の計画を堅持していたが、JWPを運営するEurogateは数週間前に「修理が間に合わない可能性が高い」と指摘。予定通りの開港は困難との見方を示していた。

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港湾建設を担当するコンソーシアムArgeは7月末までの修理完了で了解したものの、「欠陥工事が不具合の原因」として工事費用負担と開港延期で発生する損害の賠償を求めるニーダーザクセン、ブレーメン州の要求に対しては、受け入れ拒否の構えを示している。

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