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2012/6/20

経済産業情報

ソーラー見本市、出展者が大幅減

この記事の要約

太陽光発電の国際見本市「Intersolar」が13~15日の3日間、ミュンヘンで開催された。太陽電池価格の下落に伴う業界の苦境を反映し、出展者数は前年を約380社下回る1,909社に減少、来場者数も1万人少ない6万6, […]

太陽光発電の国際見本市「Intersolar」が13~15日の3日間、ミュンヘンで開催された。太陽電池価格の下落に伴う業界の苦境を反映し、出展者数は前年を約380社下回る1,909社に減少、来場者数も1万人少ない6万6,000人に落ち込んだ。出展者を対象に実施したアンケート調査ではこれまでになく悲観的な回答が目立ったという。14日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙などが報じた。

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ドイツのソーラー業界には淘汰の嵐が吹き荒れている。Solon(太陽光発電モジュール)、Solar Millenium(太陽熱発電プロジェクト開発)が昨年12月に倒産したのに続き、今年4月にはQ-Cells(太陽電池)が経営破たん。Intersolar開幕前日にはSolarwatt(太陽光発電モジュール)が会社更生手続きの適用を申請した。

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ソーラー市場研究所(ZSF)の関係者は、業界の苦境を生み出した原因の1つとして再生可能エネルギー法(EEG)を挙げる。補助金で手厚く守られてきた結果、国際競争力をつけるための大規模化が遅れ、低価格を武器とする中国メーカーに太刀打ちできなくなったという。

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ただ、世界的にみればソーラー市場は将来性が高い。2011年の太陽エネルギーへの世界投資額は前年比36%増の1,370億米ドルに拡大、再生可能エネルギー投資全体の成長率(17%増の2,570億ドル)を大きく上回った。

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