スイスの大手農業科学メーカーSyngenta（バーゼル）は21日、ベルギーのバイオベンチャーDevgenに対する株式公開買い付け（TOB）計画を発表した。ライス事業を強化する狙い。同TOBはDevgenの経営陣と同株およそ48％を持つ主要株主に支持されている。
\TOBの対象となるのは発行済み株式と新株予約権。買収総額は最大4億300万ユーロで、発行済み株式には1株当たり16ユーロを提示した。これは前日の終値を70％上回る水準。株式80％以上の確保をTOBの成立条件としている。
\Devgenは1971年の設立で、RNA干渉技術を利用したバイオ農薬と、ハイブリッド米を専門に開発している。2011年の売上高は2,550万ユーロ。研究開発費がかさんだため最終損益は約700万ユーロの赤字となった。従業員数は250人。
\Syngentaとは殺虫剤の共同開発で5月に提携したばかり。世界的な大手である同社の傘下に入ることで販売力が大幅に強化される見通しだ。
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