IAA国際商用車見本市が20日、ハノーバーで開幕した。64回目となった今回は前回(2010年)を9%上回る1,904社が出展、これまでで最多だった08年(2,084社)に次ぐ2番目の規模となった。初公開された新製品・新技術は前回を31%上回る533件(うち世界初公開354件)となり、過去最高を更新。そのうち3分の2(244件)を自動車部品メーカーが占めており、技術革新における部品メーカーの重要性がみてとれる。
\欧州連合(EU)の商用車向け新排ガス規制(ユーロ6)が14年から導入されることを背景に、今年のIAAでは特に大型トラック・バスのエンジン燃費改善と有害物質の削減技術に大きな関心が集まっている。また、空力性能を改善する技術やデザインへの関心も高い。
\独自動車工業会(VDA)のマティアス・ヴィスマン会長によると、長距離トラックが消費する燃料のうち空気抵抗に起因するものは最大4割に達する。燃料価格が高騰するなか、空力抵抗の低減は低燃費化と二酸化炭素(CO2)排出削減を実現する重要なカギになっているという。
\電気自動車(EV)やハイブリッドカー、燃料電池車などの代替燃料車にも注目が集まった。IAAではこれを受けて、エレクトロモビリティをテーマにした専門会議が開催。また、今回初めてEVを実際に運転できるコーナーが設けられた。
\ダイムラーはユーロ6対応バス「Citaro」や新型トラック「Antos」(世界初公開)を展示し、フォルクスワーゲン(VW)は商用バンの電気自動車(EV)コンセプトカー「eT!」を紹介した。独自動車部品大手のボッシュの駆動部品・制御装置部門(Bosch Rexroth)は高効率のけん引制御システムを発表、コンティネンタルのゴム・樹脂部品子会社Contitechは樹脂製ピストンを用いた商用車向けの空気ばねを披露した。
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