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2012/12/19

企業情報

Fresenius SE & Co. KGaA―バイオ医薬品事業から撤退へ―

この記事の要約

総合医療大手の独Fresenius(バート・ホンブルク)は14日、バイオ医薬品子会社Fresenius Biotechを売却する方向で複数の投資家と交渉している事実を明らかにした。同子会社は赤字が続いており、Fresen […]

総合医療大手の独Fresenius(バート・ホンブルク)は14日、バイオ医薬品子会社Fresenius Biotechを売却する方向で複数の投資家と交渉している事実を明らかにした。同子会社は赤字が続いており、Freseniusは経営資源を透析治療(Fresenius Medical Care)、医療機器・用品(Fresenius Kabi)、医療機関向けサービス(Fresenius Vamed)、病院(Fresenius Helios)の4分野に絞り込む意向だ。

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Fresenius Biotechが持つ製品はがん性腹膜炎治療薬「Removab」と免疫抑制薬「ATG-S」の2種類。このうちRemovabは投与対象となる患者の数が少ないため、利益の足かせとなっており、Freseniusは売却する考え。ATG-Sについては買い手が見つからなければ手元に残すとしている。

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Fresenius Biotechの2012年1-9月期の売上高は約2,600万ユーロで、前年同期を15%上回った。ATG-Sが2,250万ユーロ(14%増)と大半を占め、Removabは330万ユーロ(22%増)にとどまった。同子会社の営業損益は1,500万ユーロの赤字。Removabを放出すると、営業黒字化するという。

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