スイスの金融大手(チューリッヒ)Credit Suisseは3月27日、米金融大手Morgan Stanleyから欧州の富裕層向け資産管理事業を買収すると発表した。欧州・中東・アフリカ市場(スイスを除く)で当該事業を強化する狙いで、英国では富裕層向け事業でトップテン入りを果たす。買収金額は公表していないものの、買収対象事業は収益力が弱いため最大でも1億ドルと見積もられている。買収手続きは年末に終了する見通し。
\Credit Suisseが買収する事業の運用資産は130億ドルで、英国、イタリア、ドバイの3拠点で管理している。買収対象事業の従業員は継続雇用する方針。
\Morgan Stanleyは当局の規制強化と低金利を背景に事業環境が悪化しているため、今回の売却に踏み切ったもようだ。競合の米Merrill Lynchも昨年、米国以外の個人顧客事業をスイス銀Julius Baerに売却することを決定している。
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