保険大手の独Allianz(ミュンヘン)は3月27日、トルコの大手銀行Yapi Krediから損保子会社Yapi Kredi Sigortaと生保・年金保険子会社Yapi Kredi Emeklilikを買収すると発表した。買収金額は実質6億8,400万ユーロで、6年ぶりの大型買収となる。買収により同国最大の保険事業者となる見通しだ。
\Yapi Kredi Sigorta株93.9%とYapi Kredi Sigorta株80%を譲り受ける。Yapi Kredi Sigortaについては株式公開買い付け(TOB)を実施し、残り6.1%も獲得する意向。メディア報道によると、TOB価格は5,000万ユーロに上る見通し。Yapi Kredi Sigortaの残り20%はYapi Krediが引き続き保有する。
\Yapi Krediとはトルコ全土に900以上ある同行の支店を通してAllianzの保険商品を今後15年間、販売することも取り決めた。トルコでは保険商品(保険料ベース)の75%以上が銀行窓口で販売されているが、Allianzの販売ルートはこれまで外交員に限られていた。
\トルコは経済が急成長しているうえ、平均年齢も30歳未満と低い。また、保険の普及率が低いため、市場を開拓する余地は大きい。
\Allianzは適切な対象があれば、今後も買収を行う意向を示した。数億ユーロを投じることができるとしている。
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