ドイツ機械工業連盟(VDMA)燃料電池部会は11日、燃料電池市場に関する業界アンケート調査の結果を発表した。それによると、2020年の業界売上高は20億ユーロに達する見通し。2年前の調査では12億ユーロとの予測だったことから、市場拡大への期待が急速に高まっているようだ。
\同調査によると、市場が大きく成長するのは10年代の後半に入ってからで、短・中期的には緩やかな成長にとどまる。12年の国内売上高(家庭用熱電併給システム、工業用、非常用電源の合算)は8,000万ユーロで、前回調査時の予測(1億ユーロ)を下回ったほか、15年の見通しも前回に比べやや落ちている。ただ、技術進歩に伴う価格低下が追い風となり、13年以降は2ケタ台の成長が確保できる見込みだ。
\雇用創出への期待も大きい。アンケート対象企業には現在、1,500人が雇用されているが、20年には据え置き型の燃料電池分野だけでも6,000人に達する見通し。製品の輸出比率は28%から約50%に拡大し、ドイツ経済を支える重要な産業となりそうだ。
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