電気通信大手の西テレフォニカと蘭KPNがそれぞれの独移動通信子会社であるO2とE-Plusの提携を検討しているもようだ。英『ファイナンシャル・タイムズ』紙が報じた。O2とE-Plusはコメントを控えている。テレフォニカとKPNは昨年、O2とE-Plusの合併に向けて協議したが、破談となった経緯がある。
\ドイツには移動通信サービス事業者が4社あり、E-Plusは市場3位、O2は4位につける。提携観測の背景には携帯電話機の普及台数が人口の1.3倍に上り市場拡大の余地が小さいほか、最新の通信網構築に巨額の資金を要するという事情がある。テレフォニカとE-Plusは巨額赤字を抱え投資余力が小さいため、提携のメリットは大きい。
\独市場最大手はドイツテレコム傘下のTモバイルで、昨年末時点の顧客数は3,660万人に上った。2位はボーダフォンで2,290万人。E-PlusとO2は上位2社に大きく水をあけられており、それぞれ2,340万人、1,930万人にとどまる。昨年の合併交渉が実現すれば最大手企業が誕生するはずだった。
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