フィンランドのステンレス鋼大手Outokumpu(エスポー)は4月25日、コスト削減プログラムに基づく人員削減の規模を従来計画の2,000人から2,500人に拡大すると発表した。市場環境が悪化しているためで、今年は770人を整理。ドイツでは年末までにクレーフェルト工場を閉鎖し570人を削減する意向だ。
\同社は昨年末、独鉄鋼大手Thyssenkruppのステンレス鋼部門 Inoxumを買収した際、クレーフェルト工場を2013年末までに閉鎖する方針を表明した。独ボーフム工場についても2016年末で操業を打ち切る可能性を示している。
\Outokumpuの1-3月期の最終損益は1億5,200万ユーロの赤字で、前年同期の黒字(1,200万ユーロ)から大幅に悪化した。欧州市場低迷の直撃を受けた格好。
\ステンレス鋼業界は過剰な生産能力を抱え値下げ圧力にさらされている。Thyssenkruppはこれを受けて当該事業をOutokumpuに売却した。
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