新車を購入する若者が減っている。デュースブルク大学自動車リサーチセンター(CAR)が実施した最新調査によると、ドイツ国内の新車購入者の平均年齢は52歳で、これまでで最高となった。一方、購入者に占める35歳以下の割合は12%と、1990年の28%から半分以下に縮小。CARはマイカーに対する若者の関心が減ったためでなく、車両価格が高すぎて手が届かなくなっているためだと分析している。資料を入手した『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が16日付で報じた。
\CARによると、国内で販売される新車の平均単価は現在2万6,450ユーロで、1980年(8,400ユーロ)のほぼ3倍に跳ね上がった。この期間の物価の上昇は2倍のため、新車価格が急ペースで上昇していることが分かる。メーカーが競ってモデルの大型・高級化や装備のデラックス化を推し進めたことが大きな原因とCARは指摘する。
\高すぎて新車に手が届かない若者は、ほぼ新車同様の性能ながら新車より2~3割安い新古車(メーカーやディーラーによる自社登録で、多くの場合未使用)を購入するようになった。CARのドゥーデンヘッファー教授は「初めから若者向けの廉価なモデルを提供するより、値引きをしてでも高いクラスのモデルを販売しようとするメーカーの姿勢がみてとれる。しかし、そうした戦略は結果的に、若者の車離れを招く原因になった」と批判、メーカーに再考を促した。
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