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2013/6/5

経済産業情報

車の燃料消費量、メーカー公表値より25%多く

この記事の要約

自動車の実際の燃料消費量がメーカー公表値を平均25%上回るとの調査結果を、クリーン輸送に関する国際評議会(ICCT)が5月28日に発表した。特にドイツブランドのBMW、アウディ、オペル、ダイムラーで数値のズレが大きく、波 […]

自動車の実際の燃料消費量がメーカー公表値を平均25%上回るとの調査結果を、クリーン輸送に関する国際評議会(ICCT)が5月28日に発表した。特にドイツブランドのBMW、アウディ、オペル、ダイムラーで数値のズレが大きく、波紋を広げている。

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欧州では燃費測定をNEDC(新欧州ドライビングサイクル)という規格に基づいて行っている。測定は路上でなく屋内に設置したシャシーダイナモメーターという機械を利用して実施しており、現実の路上走行を完璧に再現することはできない。そのうえ測定に際しては極め軽量な特殊タイヤや潤滑油が使われるため、測定値が大幅に引き下げられるという問題がある。

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ICCTこれを踏まえ、欧州諸国の消費者センターや自動車連盟、ガソリンカード運営事業者が持つドライバー数千人の走行データを収集。実際の燃費を割り出した。

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実際の燃費とメーカー公表値とのズレは2001年時点で平均10%にとどまっていたが、現在は25%まで拡大した。欧州連合(EU)が二酸化炭素(CO2)の排出規制強化に乗り出したことを受けて、メーカーは公表値が低くなるようNEDC検査の方法を一段と工夫するようになった可能性がある。

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