自動車部品大手の独Bosch(シュツットガルト)が中国で開発、生産、販売する部品の簡素・低価格化を推し進めている。ドイツメーカーの部品は評価が高いものの、現地の一般向け車両に投入するには価格が高すぎるためだ。顧客ニーズに見合った部品を供給することで競争力を強化していく。アジア事業を統括するウヴェ・ラシュケ取締役などへの取材をもとに14日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。
\中国の生活水準は急速に向上しているものの、中間層の所得水準はドイツの7分の1にとどまる。このため中間層の需要を取り込むには車両価格を低く設定する必要があり、現地メーカーも外国メーカーも低スペック部品を強く要求するようになっている。
\蘇州にあるBoschの開発センターではこうした事情を踏まえ低スペック部品の開発を強化している。例えば駐車アシストシステムでは、センサーの測定距離能力を通常の2.5メートルから1.6メートルに落とすなど、コスト低減につながる取り組みを進めている。
\人件費の安い内陸部に工場を設置することもコスト圧縮の重要な手段で、四川省成都には最近、3工場を開設した。
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