自動車大手の米General Motors(GM)が傘下ブランドChevroletのコンパクトカー、「Cruze」の生産を韓国から欧州に移管することを検討しているもようだ。『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が内部文書をもとに報じたもので、低迷する欧州子会社Opelの工場稼働率を引き上げるなどの狙いがある。
\同紙によると、Cruzeの次世代モデルを2014年末からポーランドのグリヴィツェ工場で生産する計画。同工場ではCruzeの姉妹モデルであるOpel「Astra」を生産しており、Cruze生産に問題はない。Opelの工場稼働率は3分の2を下回っており、フル稼働に引き上げるには3シフト体制で30万台が必要という。
\Chevroletの広報担当者はFAZ紙の問い合わせに対し、次世代Cruzeを韓国で生産しないことを認めたものの、次世代モデルへの移行時期と生産拠点は決定していないと回答した。
\GMのアカーソン最高経営責任者(CEO)は11年のアナリスト向け説明会で、Chevrolet車を欧州域外から欧州に輸送することは経営上、効率的でないとの見方を提示した。為替リスクや輸入関税のほか、輸送コスト上昇の問題があるためで、同ブランド車の欧州生産が検討されているのは間違いないとみられる。
\一方、Opelは13日、ロシア、ベラルーシ、カザフスタン市場向けの小型車「Corsa」を2014年からベラルーシで生産することを明らかにした。既存工場の稼働率を引き上げることが狙いで、部品を独アイゼナハ、西サラゴーサ工場から輸送。英・ベラルーシ系企業Unisonが現地でセミノックダウン生産する。年産7,000台を予定している。
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