大規模集客施設の運営・コンサルティングで独最大手のECEはこのほど、デジタルとリアルを融合した“未来のショッピング”を探るプロジェクト「Future Labs」を立ち上げた。ショッピングモール内の特売・イベントなどが検索できるアプリ、構内無線LANを活用した立体道案内、ソーシャルネットワークなどのツールを活用し、デジタルメディアを使いこなす消費者を実店舗に誘客する可能性を模索する。
\プロジェクトはハンブルクのアルスタータール・ショッピングセンター(SC)と、エッセンのリンベッカープラッツSCの2カ所で実施。店内に入って無料のショッピングガイドアプリ「Mall 3.0」を起動すると、ユーザーの関心のありそうな商品、店舗などの情報が自動的に提案される。また、気にいった商品が見つかれば、フェイスブックで商品情報を共有することもできる。
\スマホを持っていない顧客のためには、4メートル四方の巨大高精細スクリーン「Wall Mall」を設置。店内の情報のほか、ブログやツイッターの投稿も読むことができる。スクリーン前に置かれたタッチパネルを操作すれば、さらに詳しい情報を得ることもできる。
\モール内で迷っても、SC内のスタッフがライブ配信で問い合わせに回答する。また、等身大のアバター受付嬢「グローリア」はSC内の店舗・商品情報にとどまらず、天気情報なども提供する。
\フェイスブックのユーザー向けには、ログインして位置情報などを友達と共有できる「Social Check-in」ターミナル、店内に設置されたカメラで撮った写真をSCのフェイスブックページとWall Mallで共有する「Photobuzzer」などのツールが用意されている。
\ECEの担当者は「プロジェクトはどんな技術サービスが顧客に受け入れられるかの実験だ。顧客に好評なサービスはさらに発展させ、受けが悪いサービスは別のアイデアへと速やかに切り替える」と述べ、プロジェクトにかける意気込みを示した。
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