ドイツ連邦統計局が4日発表した2013年第1四半期の実質賃金は前年同期比マイナス0.1%となり、13四半期ぶりに減少に転じた。インフレ率(消費者物価の上昇率)は1.5%と低かったものの、名目賃金の伸び率が1.4%にとどまったため。
\名目賃金の伸び率は12年第4四半期までは2~4%台に達していた。13年第1四半期に伸び率が大きく落ち込んだのは、比較対象の12年第1四半期に比べて特別手当の支給総額が少なかったほか、労働時間も減少したためだ。特別手当を除いたベースでは1.8%増加し、インフレ率を0.3ポイント上回った。
\労働時間が減少したのは冬の寒波が長期化したためで、特に屋外労働が多い建設業で減少が著しかった。
\フルタイム就労者の平均月給(特別費を除く)は3,398ユーロだった。額が最も高い業界は銀行・保険で4,543ユーロに上った。これにエネルギー(4,477ユーロ)、情報・通信(4,475ユーロ)が続く。最低はホテル・飲食業で2,008ユーロだった。
\一方、フルタイム就労者とパートタイム就労者の07年~12年の名目賃金上昇率は平均12.2%に上り、消費者物価の上昇率(8.3%)を3.9ポイント上回った。上げ幅は管理職で最も大きく15.5%を記録。これに高度の専門職(同12.8%)、専門職(10.9%)、熟練被用者(10.0%)、非熟練被用者(9.8%)が続いた。
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