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2013/7/24

総合 - ドイツ経済ニュース

メルセデス車の登録拒否、EUに拡大も

この記事の要約

独自動車大手ダイムラーの高級車ブランド、メルセデス・ベンツの一部モデルに欧州連合(EU)の基準に見合っていないカーエアコン冷媒が搭載されている問題で、EU加盟国は17日に事務レベル会合を開き、これらのモデルの新車登録の拒 […]

独自動車大手ダイムラーの高級車ブランド、メルセデス・ベンツの一部モデルに欧州連合(EU)の基準に見合っていないカーエアコン冷媒が搭載されている問題で、EU加盟国は17日に事務レベル会合を開き、これらのモデルの新車登録の拒否を含めた措置を検討することで合意した。フランスはすでに登録を拒否しているが、他のEU加盟国も追随すればダイムラーにとって大きな打撃となる。

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欧州委員会によると、EU加盟国は域内で販売されるすべての車両がEUのルールに合致するよう措置を講じる必要があるとの見解で一致。フランスのように登録を拒否することを含め、EUの法令に従わない車両に対する是正措置をとることで合意した。

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EUでは温暖化防止策の一環として、これまでカーエアコン用冷媒として使われてきた代替フロン(R134aなど)に代わり、地球温暖化係数(GWP)150以下の冷媒を使用することが今年から義務づけられた。この基準を満たすのは現在、R1234yfに限られる。

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R1234yfを採用しなければならない車両は2011年以降に型式認定を受けたモデルで、メルセデスでは「Aクラス」「Bクラス」「CLAクラス」が該当する。

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ただ、ダイムラーは独自の品質試験方法に基づいてR1234yfのテストを行ったところ高温のエンジンルーム内で引火性を持つことが確認されたため、同冷媒の採用を見合わせ、引き続きR134aを搭載している。独陸運局(KBA)はこれを承認し、Aクラス、Bクラス、CLAクラスの新車登録を受け付けているが、仏陸運当局は、EUの規定に見合った冷媒を搭載していないとして、6月12日以降に生産された3モデルの新車登録の申請受付を拒否している。

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