電力の輸出量から輸入量を除いた純輸出量は今年上半期14,852ギガワット時(GWh)となり、前年同期の10,101GWhから47%増加した。独エネルギー水道産業連合会(BDEW)などの情報として3日付『ヴェルト』紙が報じた。
\純輸出が大幅に増えたのは、(1)再生可能エネルギーの発電量が過剰となり、国外に輸出する量が増えた(2)二酸化炭素(CO2)排出権価格の下落を受けて国内の石炭発電事業者が発電量を増やした――ためだ。石炭発電は天然ガス発電に比べ燃料コストが低くCO2排出量は多いことから、排出権価格が低いと増加する。
\輸出量が最も大きく増えたのはデンマーク向けで、約480%拡大した。ドイツ北東部のメクレンブルク・フォーポマーン州と北西部のハンブルクを結ぶ送電網が開設され、バルト海沿岸の再可エネ電力が西部に送電されるようになったことが大きい。
\一方、ポーランド向けは約25%減少した。ドイツからの輸入増で送電網の安定が損なわれるのを防ぐ目的で電力の流入を防止する装置を設置したことが奏功した格好。
\最大の輸出先国はオランダで、全体の3分の1以上を占めた。
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