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2013/8/7

経済産業情報

返品「濫用」の顧客向け販売を独アマゾンが中止

この記事の要約

返品の規模や頻度が極端に多い顧客への販売をネット通販大手アマゾンのドイツ法人が打ち切っている。『ハンデルスブラット』紙などが報じたもので、同社は該当する顧客のアカウントを閉鎖。取引再開を認めない姿勢を示している。\ 一部 […]

返品の規模や頻度が極端に多い顧客への販売をネット通販大手アマゾンのドイツ法人が打ち切っている。『ハンデルスブラット』紙などが報じたもので、同社は該当する顧客のアカウントを閉鎖。取引再開を認めない姿勢を示している。

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一部の顧客は最近、独アマゾンから電子メールを受信。文中には「(返品数が極端に多いため)残念ながら今後は注文を受けることができません。またアカウントは即時閉鎖します」と記されている。取引を打ち切られた顧客の数は不明だが、同社はメディアの問い合わせに対し例外的な措置だと回答。数が少ないことを示唆した。

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アマゾンの措置の背景には返品コストがネット通販事業者の利益を押し下げているという事情がある。調査機関Ibisの調べによると、返品に伴うネット通販事業者のコスト負担は1回当たり20ユーロに上る。

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商品を受け取ってから14日以内であれば、消費者には理由を示さずに無料で返品する権利がある。だが、事業者にも取引先を選ぶ権利があるため、アマゾンが取った措置は法に抵触しないもようだ。

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