経営不振の独Thyssenkrupp(エッセン)が増資の準備を進めているもようだ。『マネージャー・マガチン』誌が報じたもので、ジョージ・ソロスやジョン・ポールソンといったヘッジファンド界の大物から引き受けの確約を得たという。同社はコメントを控えている。
\Thyssenkruppは巨額資金(計120億ユーロ)を投じて米国とブラジルに鉄鋼工場を建設したことが裏目に出て業績が悪化。現在は両工場の売却に向けて交渉を進めているものの、進捗状況は悪く、経営の大きな足かせとなっている。
\13日の決算発表ではギアリング比率(自己資本に対する他人資本の比率)が185.7%に達し、財務が悪化していることを明にした。同比率が9月末時点で150以下まで低下しないと、取引先銀行から総額25億ユーロの融資枠契約を即時解除される恐れがあり、資金繰りに懸念が出ている。
\そうした事態に備え、同社は増資の準備を進めているという。
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