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2013/8/28

経済産業情報

牛乳出荷価格が大幅上昇、中国人の粉ミルク買占めが影響か

この記事の要約

6月の独牛乳出荷価格が前年同月比およそ20%増の36.51セント(1リットル当り)となり、5年半ぶりの高水準に達したことが、連邦農業・食糧庁(BLE)の発表で分かった。乳製品の輸出増のほか、中国人がスーパーなどで粉ミルク […]

6月の独牛乳出荷価格が前年同月比およそ20%増の36.51セント(1リットル当り)となり、5年半ぶりの高水準に達したことが、連邦農業・食糧庁(BLE)の発表で分かった。乳製品の輸出増のほか、中国人がスーパーなどで粉ミルクを大量に買い占めていることが背景にあるようだ。22日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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中国では粉ミルクに有害物質のメラミンが混入している事件が2008年に発覚した。これを受け中国製粉ミルクに対する消費者の不信感が増大。同国では外国製の粉ミルクがインターネットなどで高額販売されている。

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こうした製品は国外に住む中国人が各国のスーパーなどで大量に買い占めて、中国に闇輸出している。また、中国人旅行者は訪問先で大量に購入して持ち帰るという。

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そのしわ寄せで、ドイツのスーパーやドラッグストアでは粉ミルクが売り切れになるケースが目立ってきた。メーカー各社は大幅な増産体制に入っており、これが牛乳出荷価格の押し上げ要因になっているもうようだ。独酪農家全国連盟(BDM)によると、同価格は7月も上昇したという。

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