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2013/9/4

経済産業情報

独自転車小売業界、12年売上5%増に

この記事の要約

ドイツ二輪車販売業者連盟(VDZ)が8月27日発表した業界動向によると、加盟企業の2012年の自転車(電動アシスト自転車含む)販売台数は390万台で、前年をやや下回った。一方、売上高は単価の高い電動アシスト自転車の需要拡 […]

ドイツ二輪車販売業者連盟(VDZ)が8月27日発表した業界動向によると、加盟企業の2012年の自転車(電動アシスト自転車含む)販売台数は390万台で、前年をやや下回った。一方、売上高は単価の高い電動アシスト自転車の需要拡大が追い風となり、5%増の37億ユーロに拡大した。売上高の内訳は自転車販売が20億ユーロ、アクセサリー・交換部品・修理・点検サービスが17億ユーロ。

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販売チャンネル別にみた売上シェアは、自転車専門店が79%でトップ。2位以下はインターネット(10%)、スーパーマーケット/ディスカウントストア/ホームセンター(9%)、メーカー・卸売店の直売(2%)の順だった。販売台数ベースの自転車専門店のシェアは69%で、他の販売チャンネルに比べ販売単価が高いことが分かる。

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項目別の売上シェアは自転車・子供用自転車が33%で最も多く、交換部品・付属品(19%)、電動アシスト自転車(18%)、サイクリングウエア・アクセサリー(12%)、修理・点検サービス(11%)、原動機付き自転車(3%)がこれに続いた。

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13年シーズン前半(7月まで)は春の天候不順が長引いたうえ、商品テスト財団Stiftung Warentest(SW)の商品テスト誌『Test』6月号(5月31日発売)で、試験対象となった電動アシスト自転車の半数以上が「不合格」になるという厳しい評価が打撃となって、これまでけん引役だった電動自転車の需要が急減。前年同期に比べ売り上げが2割落ち込んだ販売店も珍しくなかったという。夏の天候回復で販売台数は上向いたものの、SWの評価試験によるダメージは現在も払しょくされておらず、通期では前年並みかわずかの成長にとどまる見通しだ。

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