工作機械大手の独Trumpf(ディッチンゲン)は16日の決算発表で、中国の同業Jiangsu Jinfangyuan(JFY)の資本72%を取得し傘下に収めることを明らかにした。低価格帯製品分野に進出し、急速に成長する現地市場の開拓を強化することが狙い。取引金額はJFYの要請で公表していないものの、同社が行う買収で過去最大という。
\JFYは穿孔機と曲げ機の現地有力メーカー。2012年の売上高は6,700万ユーロで、営業利益およそ600万ユーロを計上した。従業員数は680人。
\Trumpf製品の最低価格が25万ユーロに達するのに対し、JFY製品の最高価格は10万ユーロにとどまる。中国市場では低価格帯製品が市場の3分の2を占めることから、Trumpfは今回の買収に踏み切った。今後は両社製品の価格帯の中間領域でも製品を投入していく。
\2013年6月通期決算の最終利益は1億1,560万ユーロで、前期を約31%下回った。ユーロ圏の景気低迷のほか、事業拠点などへの投資が響いた。売上高は1億ユーロ増の23億4,000万で、過去最高を更新。独、米に次いで3番目に大きい中国での売上高は8%強増の1億8,000万ユーロに拡大した。
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