自動車部品製造の独ElringKlinger(デティンゲン・アン・デア・エルムス)が25日発表した2013年7-9月期暫定決算の営業利益(EBIT)は前年同期比2.5%減の3,510万ユーロに後退した。米ドル、ブラジルレアル、アジア通貨の対ユーロ相場が下落したことで同利益が350万ユーロ目減り。特別費を150万ユーロ計上したことも響いた。シュテファン・ヴォルフ社長は記者会見で、為替効果は純粋に計算上のものに過ぎないと述べ、「会社が健康であることに変わりはない」と強調した。
\売上高は2億9,400万ユーロで、5.1%増加した。同社売上の40%はユーロ圏外が占めており、為替の影響を除いたベースでは増収幅が8.6%に達している。
\同社は13年通期のEBIT(特別項目を除く)で1億5,000万~1億5,500万ユーロを確保するとした従来目標を据え置いたものの、ユーロ高がさらに進むと同目標の下限である1億5,000万ユーロにとどまるとの見通しを示した。
\自動車産業をけん引する市場としてはアメリカ大陸とアジアを挙げた。西欧市場については底を打ったものの、今後2年は低成長が続くとみている。
\記者会見では同社史上最大の受注獲得に向けて現在、完成車メーカーと交渉している事実も明らかにした。交渉対象となっているのは交渉先メーカーが15年から中国、カナダ、ドイツで生産する車両向けの樹脂部品で、受注規模は16年以降、年4,000万~6,000万ユーロに達するという。
\