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2013/11/6

総合 - ドイツ経済ニュース

クリスマスプレゼント予算が大幅増加、賃金上昇や低金利が追い風に

この記事の要約

ドイツのクリスマス商戦(11~12月)は今年、活況を呈しそうだ。監査法人大手アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)が5日発表した消費者アンケート調査によると、クリスマスプレゼント予算額は平均273ユーロで、前年を […]

ドイツのクリスマス商戦(11~12月)は今年、活況を呈しそうだ。監査法人大手アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)が5日発表した消費者アンケート調査によると、クリスマスプレゼント予算額は平均273ユーロで、前年を19%上回った(グラフ参照)。増加は2年連続。賃金の上昇と明るい景気見通し、低金利が追い風となっているようだ。

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増加率は特に男性で大きく、前年の224ユーロから299ユーロへと33%拡大した。女性は5%増の248ユーロと、伸び率が比較的小さい。

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予算額の規模別でみると、増加したのは200ユーロ以上で、200~300ユーロと回答した消費者の割合は前年の21%から27%に拡大。300~500ユーロも14%から17%に増えた。500ユーロ以上との回答も増えている。一方、100~200ユーロは31%から25%に減少。100ユーロ以下も26%から19%に下がった。

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年齢層別でみると、35歳以下の増加率が最も大きく、39%増の233ユーロに拡大した。36~45歳(21%増の280ユーロ)と46~55歳(20%増の316ユーロ)も伸び率が平均(19%)を上回っている。一方、56~65歳は1%増の259ユーロと小幅な伸びにとどまった。66歳以上は10%増の258ユーロだった。

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所得層別では年間手取り3万6,000~5万ユーロの消費者で伸び率が最も大きく、32%増の329ユーロに拡大した。5万ユーロ以上は同23%増の467ユーロ、2万5,000~3万5,000ユーロは18%増の270ユーロ、2万5,000ユーロ未満は11%増の194ユーロだった。

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CD/DVDや家電で予算拡大

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「どの分野のプレゼントを購入しますか」との質問(複数回答可)では、これまで同様、書籍(51%)、商品券/現金(44%)、衣料品(43%)がトップスリーを占めたものの、前年に比べると、回答が減少した。回答が最も大きく増えたのは装飾品と旅行で、それぞれ前年の26%から31%、同8%から13%に拡大した。娯楽家電も30%から32%に増えている。

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各分野の平均予算額では商品券/現金が昨年に引き続き最も多かった。ただ、前年の50ユーロから33ユーロへと大きく減少している。一方、CD/DVDは前年の12ユーロから2倍強の26ユーロに拡大。娯楽家電も同17ユーロから29ユーロへと大幅に増えた。

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プレゼントの購入額(予算)を販売チャンネル別でみると、専門店が86ユーロで最も多く、これにデパート/ショッピングセンター(76ユーロ)、ネットショップ(64ユーロ)が続いた。ただ、専門店は前年の118ユーロから大きく減少。デパート/ショッピングセンター(前年46ユーロ)とネットショップ(同44ユーロ)は大幅に伸びた。

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「プレゼントを何にするか決める」手段としてはウインドショッピングが最も多く、36%が回答した(複数回答可)。これにインターネット(28%)、知人の紹介(25%)が続く。

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「プレゼントをいつ購入しますか」との質問では11月が41%で最も多かった。2位は「12月前半の2週間」(33%)、3位は「クリスマス前の2週間」(16%)。「すでに購入した」回答者は10%だった。

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調査は18歳以上の消費者1,500人を対象に、10月末時実施した。

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