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2013/12/18

企業情報

Formycon AG―投資会社にライセンス供与―

この記事の要約

バイオシミラーの開発を専門に手がける独Formycon(マルティンスリート)は12日、投資会社Santo Holdingとライセンス契約を結んだと発表した。Formyconが開発中のバイオシミラーの世界独占ライセンスをS […]

バイオシミラーの開発を専門に手がける独Formycon(マルティンスリート)は12日、投資会社Santo Holdingとライセンス契約を結んだと発表した。Formyconが開発中のバイオシミラーの世界独占ライセンスをSantoに供与する。Formyconのライセンス供与は今回が初めて。対象となる医薬品については情報を公表していない。

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SantoはFormyconが開発中のバイオシミラーについて、今後の開発と生産、販売の責任を引き受けるとともに、全費用を負担する。Formyconは同バイオシミラーが承認段階に至るまで開発を継続する。今回の契約により、Formyconは100万ユーロのケタ台の一時金を受け取るほか、当局の販売許可の取得および市販後の売り上げに応じて1億ユーロのケタ台の金額も手にする。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、取引総額は4億ユーロを超えるもようだ。

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Santoは独後発医薬品大手Hexalの創業者であるシュトリュングマン兄弟が、Hexalの売却益で設立した投資会社で、バイオなど医療関係の企業に出資している。Formyconのカルステン・ブロックマイヤー社長は1990年代にHexalに勤務しており、シュトリュングマン兄弟とは旧知の間柄。

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バイオシミラーはバイオ医薬品の後発医薬品。化学合成される通常の後発医薬品と異なり分子量が大きく構造が複雑なため先行バイオ医薬品(特許薬)と同一の製品を製造することが難しい。開発リスクが高いことから、後発薬メーカーにとっては先行医薬品との価格差が小さいというメリットがある。

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