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2014/1/8

経済産業情報

ドイツの死亡率は東高西低、若者の流出響く

この記事の要約

欧州連合(EU)統計局のユーロスタットがこのほどまとめた調査で、2010年の死亡率(全死因)がドイツで最も高かった地域はザクセン・アンハルト州(10万人当たり1,310人)であることが明らかになった。2位以下はザクセン州 […]

欧州連合(EU)統計局のユーロスタットがこのほどまとめた調査で、2010年の死亡率(全死因)がドイツで最も高かった地域はザクセン・アンハルト州(10万人当たり1,310人)であることが明らかになった。2位以下はザクセン州、ザールサント州、チューリンゲン州、メクレンブルク・フォアポンメルン州で、ザールサント州を除き全て東部ドイツ地域が占めている。働く場のない若者が大量に西部ドイツ地域に流出した結果、住民の高齢化が進んだことが大きい。ユーロスタットのデータを元に6日付『ヴェルト』紙が報じた。

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東部ドイツでは慢性的な就職難が続いており、最も多い年には24万人の若者が西部ドイツ地域に流出した。現在では流出の波は収まっており、故郷にUターンするする人も増えているものの、住民の高齢化や地方の人口減少の流れを食い止めるには至っていない。

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高齢者の割合が高まれば、心臓病、脳卒中など生活習慣病による死亡率も高くなる。ザクセン・アンハルト州の心臓疾患による10万人当たり死亡者数は609人に上り、最も少ないベルリン州(同345人)と1.76倍の開きがでた。また、がんによる死亡者数は354人と、最低のバーデン・ヴュルテンベルク州の2倍に上った。

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