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2014/1/15

経済産業情報

「チョコ原料は天然香料」、商品テスト財団にメーカー勝訴

この記事の要約

独商品テスト財団Stiftung Warentest(SW)が実施したヘーゼルナッツチョコレートの試売検査で、Ritter Sport社の製品が「合成香料を使用しているにもかかわらず天然香料と表示していた」として「不合格 […]

独商品テスト財団Stiftung Warentest(SW)が実施したヘーゼルナッツチョコレートの試売検査で、Ritter Sport社の製品が「合成香料を使用しているにもかかわらず天然香料と表示していた」として「不合格」となったことを同社が不当として同評価の仮差し止めを求めている係争で、1審のミュンヘン地方裁判所は13日、原告の訴えを認める決定を下した。SWは不合格の評価を撤回しない場合、25万ユーロの過料支払いを命じられる。同財団には抗告して争う意向だ。

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両者の対立のきっかけとなったのはSWの商品テスト誌『Test』(11月22日発売)に掲載されたヘーゼルナッツチョコレート試買検査のレポートだ。同検査でRitterのチョコレートは、香り、品質、味などで高い評価を得たものの、「成分表示」の項目で「化学合成された香料(成分:ぺリオトロピン)を使っているにもかかわらず天然香料を使っていると表示している」とされ、総合評価で不合格となった。

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これに対しRitterは「チョコレートに添加されているペニオトロピンは欧州連合(EU)で認められている製法で植物から抽出した天然香料だ。製品表示に誤りはない」と反論。ペニオトロピン製造元の香料メーカーSymriseも成分をすべて植物から獲得したことを証明したためRitterは勝訴した。

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SWの商品評価は消費者の高い信頼を受けており、商品購入時の重要な判断材料となっている。

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