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2014/1/29

経済産業情報

NY市場上場の独企業が3社に減少、シーメンスの上場廃止で

この記事の要約

電機大手の独シーメンスは28日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場を廃止すると発表した。上場を続けるメリットがないと判断したためで、4月末に上場廃止を申請する。これにより、同市場に上場するドイツ企業はドイツ銀行、 […]

電機大手の独シーメンスは28日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場を廃止すると発表した。上場を続けるメリットがないと判断したためで、4月末に上場廃止を申請する。これにより、同市場に上場するドイツ企業はドイツ銀行、ソフト大手SAP、総合医療大手フレゼニウスの3社に減少する。

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シーメンスは2001年、米国投資家の間で知名度を引き上げる狙いでNYSEに株式を上昇した。だが、この狙いは当らず、同社株の取引量に占める米国の割合は5%を大きく下回っているという。NYSEの上場コストが高いうえ、シーメンス株を取引所外の電子プラットフォームで売買できるという事情もあり、同社はニューヨーク市場からの撤退を決めた。

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NYSEに上場するドイツ企業はピーク時に16社に上ったが、その多くはメリットが少ないとしてすでに撤退している。ただ、ドイツ銀行、SAP、フレゼニウスの3社については上場を続けるとの見方が強い。米国はSAPとフレゼニウスにとって最大の市場であり、ドイツ銀行にとっても世界最大の金融市場であるニューヨークでの上場はブランドイメージのうえで欠かせないとみられるためだ。

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